サヨクの嘘を暴け! 〜放射能編〜 《跡地》

【原発事故】 「チェルノブイリ原発事故の所為で先天性障碍が有意に増えている」 【危険厨】

 【問】「チェルノブイリ原発事故の所為でベラルーシに於ける先天性障碍は有意に増えている。
     ソースだってちゃんとある!(キリッ」

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【答】ソースって↓コレでしょ? 呆れてモノも言えないわ。

 チェルノブイリ原発事故によるベラルーシでの遺伝的影響
 http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/Chernobyl/saigai/Lazjuk-J.html (魚拓

 > チェルノブイリ原発事故で放出された放射能により、ベラルーシ,ロシア,ウクライナの
 > 数多くの住民が被曝し、その影響が遺伝的な損傷,とりわけ染色体の異常として
 > 現れていることは多くの研究結果によって示されている。
 >
 《中略》
 >
 > 本報告では合法的流産胎児の形成障害と、新生児・胎児における先天性障害の観察を基に、
 > チェルノブイリ原発事故がベラルーシの住民にもたらした遺伝的障害の大きさを明らかにする。

 ま、『合法的流産胎児の形成障害』は100%アウトだわな。

 観察胎児数に対して形成障害頻度 (%) を出していて、そのパーセンテージが非汚染地域の4.90〜 5.60%に対して汚染地域が7.21%だから有意って言いたいんだろうけど表のタイトルが『表1 人工流 産胎児の形成障害頻度』だ。

 “人工流産”というのは、「妊娠第22週未満の時期の人工妊娠中絶」なんだから、「未成年や貧乏な家 庭等に於ける産んでも育てられないから」という理由による人工中絶を含んでいる。 であるならば、チ ェルノブイリ原発事故によって例えば東日本大震災に於ける義捐金の様なお金が手に入ったり、特別 な福祉が施されたりした場合に貧困を理由とする人工中絶は減る。 理由が貧困である人工中絶が減 れば、人工中絶全体の中に、胎児をモニタリングして形成障害が発覚したために人口中絶する比率が 増えるのは当然だ。
 バックグラウンドを無視した比較に統計的な意味はない。


 さて次は、新生児の先天性障碍について、である。

 『表2 ベラルーシの国家モニタリングにおける先天性障害頻度(1982〜1995)』は安全厨の私でも
一瞬「うぐう」となったがよく見れば何のことはない。 いずれも有意水準未満の事象である。
 しかも、対照グループとして選択されたセシウム137の汚染レベルが1Ci/km平方※01以下の30地 区でさえ先天性障碍頻度が50%も上昇している。

※01:「Ci」は放射性物質の放射力を表す単位で、現在は「Bq」に取って代わられています。
    換算式は1Ci=3.7×1010Bq。
    「1Ci/km平方以下」ということは「3737Bq/km平方以下」という意味です。

 厳密な有意水準である1%の更に10分の1にも満たない事象なので、「そんなモノはタダの偶然」で片 付けるのが至極当然の数値なのですが、仮に有意性を認めたとしても、放射能要因以外で50%も増え ており、高濃度被曝地域に住んでいればより強いストレスに晒されるのですから「放射能じゃなくてスト レスなんじゃねーの」と捉えるのが常識的な物の捉え方だと思います。

 ちなみにちょっち横道に逸れますが、本文中の

 > 汚染地域では、対照地域を越える増加が、54地区では1%(51−50),
 > 17地区での33%(83−50)と汚染レベルに応じて認められている.

 は、(ノ∀`) アチャーと叫びたくなるほど酷い。 パーセンテージの増減を単純な加減算で計算してパーセ ンテージ評価するのは算数上の御法度である。

 50%が51%に増えたのは、1%の増加ではなく1ポイントの増加,または2%の増加であり、
 50%が83%に増えたのは、33%の増加ではなく33ポイントの増加,または66%の増加だ。

 小学校低学年レベルの算数すら出来ないのかよ、コイツら orz


 さて論ずるのもバカバカしい屁理屈(というか都合の良い解釈)はスッ飛ばして最後の『表3 先天性障 害頻度と平均被曝量の比較(農村地区,18歳以上)』に移ろう。

 「4.06ア 0.39」や「7.45ア 0.24」の「ア」が何を意味するのか定かでないが、まあ、三年間のバラツキ を「±」で表している様な記号の類が文字化けしたんだろうな・・・と邪推して「ア」以降の数字を無視して 話を進めたい。

 そうすると、これまた例によって例の如く厳密な有意水準である1%に満たない事象である。
 こんなものは、切り捨てられて当然。 資料とは呼べない。 だが、折角なので有意であるということに して、表を分析してみたい(私って何て善い人なんだろう)。

 被曝量の数字は、18歳以上の住民において事故発生以来の外部被曝と内部被曝を合わせた平均 被曝量ということで、「新生児を出産した妊婦もその位は浴びたり食ったりしたんだろうな」という推計で あるようだ。

 被曝したと推定された数値の低さに失笑を禁じ得ない。

 ゴメリ州がチェルノブイリ事故由来(=自然由来は別カウント)が13.4mSvだという。
 単位に「/year」がないから3年間の述べ被曝量だと思うが、仮に年間の被曝量が13.4mSvだったと 仮定しても数値が小さ過ぎる。 インドのケララ地方では自然由来の空間被曝量が多くて最大では 28mSv/yearを超える場所すらある。 ブラジルのミナミ地方でも空間被曝量が12mSv/year近くになる 場所がある。 空間被曝量28mSv/yaerは決して小さな数字ではないが、健康診断でCTスキャンを一 回受ければ約7mSv被曝する。 だから桁違いに大きい数字というワケでもない。
 ましてや福島第一原発事故に関する緊急作業員の被曝限度は、一時期、累積線量で250mSvまで引 き上げていた。 この表の様に低い被曝量で先天性障碍頻度が有意に上昇するのだとしたら、緊急作 業員の子は九分九厘が先天性障碍で障碍児もしくは死産・不妊が確実となる。

 この辺は、この報告書を纏めた赤い人も気付いている様子で、

 > 解析結果を表3に示す。
 > 対照地域に比べ、汚染地域での先天性障害頻度の増加1%当りの平均被曝量は、
 > モギリョフ州では0.20ミリシーベルト,ゴメリ州では0.31ミリシーベルトである。
 > これらの値を、放射線被曝による遺伝的影響の倍加線量に換算すると
 > 0.02〜0.03シーベルトとなり、国際放射線防護委員会(ICRP)や国連放射線影響科学委員会
 > (UNSCEAR)が採用している倍加線量値の1シーベルトに比べ極めて小さな値となる。
 > この結果は、放射線被曝にともなう遺伝的影響が従来考えられてきたより大きいものであるか、
 > または、解析に用いた被曝量の値が実際の被曝よりかなり小さく評価されていることを
 > 示唆している。

 倍加線量って・・・先天性障碍と突然変異は [ = ] じゃないどころか [ ≒ ] でさえないぞ、という突っ 込みはアッチへ置いておくにしても。

 要するに、厳密な有意水準未満の事象について“偶然”以外の要素をアレコレ類推した挙句、

   .  (´⌒`)
     l | /
  ⊂ヽ∧,,,,,∧
  ((( <;l|l`田´>  ウリ達の気に入らない結果なのは、前提が間違っているか
   γ ⊂ノ, 彡 あるいは測定が間違っているに違いないニダ!
   し'⌒ヽJ

 と喚いているんですよ。

 どうしたらこんな論文を鵜呑みにできるのかな?

 > まとめ
 >
 > われわれの調査結果は、ベラルーシの住民において胎児異常の頻度が増加していることを
 > 示している。
 > それらは、人工流産胎児の形成障害および新生児の先天性障害として現われている。
 > そうした増加の原因はまだ断定されていない。
 > しかしながら、胎児障害の頻度と、放射能汚染レベルや平均被曝量との間に認められる
 > 相関性,ならびに新たな突然変異が寄与する先天性障害の増加といったことは、
 > 先天性障害頻度の経年変化において、放射線被曝が何らかの影響を与えていることを
 > 示している。

 ま、なんだその。

 発癌要因として周知される『過度のストレス』は、発癌要因であるが故に遺伝子に異常をきたす誘因 でもある。 ベラルーシも福島も、其処に住む人達は、放射能被曝以前に過度のストレスに晒されてい る。
 有意水準未満とはいえ、放射能汚染の無い地域で50%も発症率が上がっていて、放射能汚染があ る地域で83%上がったんだろう。 だったら、常識的に考えるならその差分は、放射能汚染の無い地 域で50%も発症率が上がった理由が、83%上がった地域では酷かったというだけの話だ。
 「33ポイントの差は放射能汚染の差」と結論付ける科学的根拠が何もない。
 数学的に厳密な有意水準とされる1%以上に異常が生じているというデーターが用意できないのであ れば、せめて「被曝以外の遺伝子異常誘発要因」を排除したサンプルで得たデータを示して欲しい。

 それが出来ないのであれば、残念ながら頭の可哀想な左翼がホラ吹く妄言にしか見えない。

 がんがれサヨク。


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